同志社コリア研究センター

お知らせ

場所:同志社大学新町キャンパス新創館2F会議室

使用言語:日本語

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タイトル:人/種主義を抜け出たディアスポラ:コリアン・ディアスポラの記録/文学に表れた非人間的存在

 

講演者:申知瑛(しん じよん)[延世大学校比較文学協同課程・教授*]

  • * 近著『コロニアル・エンカウンター 比較に抗して:1945年前後の朝鮮、台湾、日本の対話的テクストを読む』(勁草書房、2024年)
  • * 関連参考論文:申知瑛「比較から近接地帯へ:専有された労働と非/人間動物の逃亡」『動物のまなざしのもとで:種と文化の境界を問い直す』(勁草書房、2022年)

 

コメンテーター:保井啓志(やすい ひろし)[同志社大学*]

  • * 関連著書『権利の名のもとに:イスラエルにおける性的少数者の権利と動物の権利』(東京大学出版会、2025年)

 

概要:

 コリアン・ディアスポラ研究と非人間存在論、特に批判的動物(権)論の接点は、どのように見出すことできるのか。本発表は、こうした大きな問いのなかで「脱北亡命高麗人」の記録/文学で表象される非人間的存在と在日朝鮮人にかかわる表現に焦点を合わせる。これは人/種主義(植民地主義と人種主義、そしてヒトという種を特権的に位置づけ人間とみなされない存在を差別する「種差別主義」を合わせた用語)から脱したディアスポラ研究を模索することでもある。また本発表では、植民地期に炭鉱に強制動員された朝鮮人と非人間動物の関係に注目した既発表論文の連続線上でこうした主題を扱うことによって、植民地主義と人種主義そして種差別主義を串刺し的に批判しうる方法を考える。

 

主催:グローバル地中海地域研究同志社拠点「レイシズムと植民地主義」研究班、同志社コリア研究センター